原石【養殖真珠】

原石の種類 | 有機物:養殖真珠 Cultured pearl |
モース硬度 | :2.5~4 |
結晶系 | :直方晶系 |
化学組成 | :炭酸カルシウム、コンキリオンおよび水 |
劈開 | :なし |
光沢 | :真珠状 |
色 | :白、灰色、黒、紫、赤、橙、黄、緑、青、茶 |
養殖真珠とは
養殖真珠とは、アコヤ貝、シロチョウ貝、クロチョウ貝などの母貝から真珠を採取するため、人工的に生成される真珠です。母貝に小さな異物(挿核)を差し入れ、その回りに真珠層を形成する技術を用います。
一般的に流通している真珠の多くは、養殖真珠です。 色は、クリーム色や薄いピンク色などの白系色から、緑色や黒色などさまざまで、貝の種類や養成環境によって異なります。
養殖真珠は他の宝石に比べて、酸や乾燥、湿気にデリケートで、経年劣化しやすいのが特徴であるため、使用後は丁寧に布で拭き取るのが大切です。
御木本幸吉が築き上げた養殖技術
養殖真珠のはじまりは、1890年代です。日本の御木本幸吉らによって真珠の養殖技術が確立され、半円真珠の採取に成功します。これが「真円養殖真珠」のはじまりで、現在流通している完全な球型をしたものは、御木本幸吉らの功績が大きいでしょう。
御木本幸吉は、1899年に真珠専門店「御木本真珠店(現・ミキモト株式会社)」を創業し、海外にも支店を開きました。“ミキモトパール”の名は世界に知られ、御木本の「世界中の女性を真珠で飾る」という想いは、現在も社員に受け継がれています。