宝石のイラスト・ムーンストーン【6月の誕生石】
Moonstone
ムーンストーンは、和名を「月長石」といい、長石の一種からできる宝石です。月のような青白い光を反射させることから名づけられました。この反射は「シーン」と呼ばれ、正長石の間に曹長石の結晶が薄い層状にできることで起こる光の効果です。
こちらのページでは、ムーンストーンの魅力と楽しみ方を紹介します。
原石の種類 | :鉱物種オーソクレーズ/和名【正長石】 |
モース硬度 | :6~6.5 |
結晶系 | :単斜晶系 |
化学組成 | :カリウム・アルミニウム珪酸塩 |
劈開 | :強い |
光沢 | :ガラス状 |
色 | :無色、白、灰色、橙、緑、黄、茶、青 |
青白い宝石で知られる長石の一種・ムーンストーン
ムーンストーンは、長石という鉱物グループの宝石です。インドやミャンマー、オーストラリアなどの気温の高い国で採石されることもあれば、ポーランドやノルウェーなどの気温が低い国でも産出されます。
色は無色透明のものが一般的ですが、青系の地色をしたブルームーンストーンや、オレンジ、黒などの色味もあります。ポピュラーなのは、薄い白色に青い光の筋が見られるものです。この光は「シラー」と呼ばれ、ムーンストーンの最大の特徴になります。輝きと美しさが引き立つように、丸みを帯びたカボションカットにされることがほとんどです。
月の神秘が宿るとされたパワーストーン

ムーンストーンは、古代から月の結晶であり、月の神秘力があると信じられてきた宝石です。満ち欠けする月の影響によって、夜の精霊たちから守られると言い伝えられているのです。
ムーンストーンは、見通しがいいという意味合いがあります。満月の夜にムーンストーンを口に含んで未来を見通すように恋人同士の未来を占ったり、見通しがいいことで危険を回避するとされたことで航海での護符として用いられたりしていました。
「旅の護符」「恋愛の石」「愛を伝える石」などともいわれるムーンストーンは、特に女性の幸運をサポートしてくれるパワーストーンとして、今もなお人気がある宝石です。
ムーンストーンの選び方と扱い方
ムーンストーンを選ぶなら、やはり「シラー(光の筋)」がポイントになります。シラーは、石を傾けると一緒に動くのですが、このとき滑らかに動くものがおすすめです。シラーが不明瞭なものは、光の移動がぎこちなく、見た目の美しさにも欠けます。また、石の大きさや表面のなめらかさをチェックするのも忘れないようにしましょう。
水晶よりも硬度が低いうえ、薄い層が重なっている形状のため、傷が付いたりひび割れたりしやすい繊細な性質をもちます。落下や衝突などに気をつけ、収納する際も他の宝石や木箱などの硬いものと接触させるのは控えましょう。やわらかい布製のケースなどを選ぶと安心です。