宝石のイラスト・ツァボライト(グリーン・グロッシュラーガーネット)【1月の誕生石】
Tsavorite
ツァボライトは、1968年にケニアのツァボ公園から発見された透明なグリーン色のグロッシュラーガーネットです。老舗ブランド・ティファニー社が「ツァボライト」と命名し知名度を上げました。硬度が高いうえ、輝きがあることから宝石として優れた資質をもっています。高品質とされるのは、透明度が高く、濃淡が生み出すモザイク模様が美しいものです。
こちらのページでは、ツァボライトの魅力と楽しみ方を紹介します。
原石の種類 | :鉱物種グロッシュラーガーネット |
モース硬度 | :7〜7.5 |
結晶系 | :等軸晶系 |
化学組成 | :カルシウム・アルミニウム珪酸塩 |
劈開 | :なし |
光沢 | :ガラス状 |
色 | :緑 |
ティファニー社が宝石名をつけたことで有名に
ツァボライトは、ツァボ国立公園から採石されたことで、1973年、老舗ジュエリーブランド・ティファニー社によって命名されました。ティファニー社のプロモーションによって知名度を上げ、グリーン・グロッシュラーガーネットの正式名よりも、ツァボライトという名前のほうが定着しつつあります。
エメラルドにも引けをとらない、緑の宝石
色味のあるほとんどの宝石が何らかの処理をされるのに対し、ツァボライトは天然のままで美しい発色と輝きを放つ、数少ない宝石のひとつです。透明度が高く、インクルージョン(内包物)も少ないため、エメラルドにも引けをとらない美しさがあります。
品質判断で重要なポイントはカラーで、明るすぎず暗すぎない、鮮やかな緑色であること。カット研磨の優れた大粒であれば、なお評価されます。通常の宝石であれば、インクルージョンの有無が研磨したときの輝きに影響しますが、ツァボライトは屈折率が高いため、多少のインクルージョンであれば美しさを損ねないことも魅力のひとつでしょう。
なお、グリーンガーネットの定義としては、珪酸塩鉱物でウグランダイトグループ(カルシウムガーネット )に属すること。ウグランダイトグループのグロッシュラーの中で、バナジウムとクロムに起因して、緑色になる宝石質のものを指します。
グリーンガーネットのお手入れ方法
グリーンガーネットは、皮脂や埃などをそのままにしないことが大切なので、使用後は表面を柔らかい布で拭き上げます。汚れが気になるときは、台所用の中性洗剤を水かぬるま湯で薄め、ソフトなブラシなどでやさしく磨くと良いでしょう。
洗剤の残りがないように、しっかりすすぐことも大切です。柔らかいタオルなどで水気をよく拭き取り、きちんと乾燥させてから収納します。硬度の高い宝石などが接触するとキズやひび割れの原因になるため、収納の際は注意しましょう。